Cast Comments

little tidbits from the Japanese voice cast of Revolutionary Girl Utena
From the Japanese Blu-Ray Booklet

These would appear to be the only things in the 2018 Japanese Blu-Ray booklet that you don't also get in the absolutely beautiful Nozomi Blu-Ray release. They are little bits of interviews with the cast.

Also at the end of the book is a comment by Seiko Kawakami, Tomoko Kawakami's mother, about her and Utena. This comment was on a large poster at the end of the 20th Anniversary Exhibition as well.


Note: I have also uploaded the raw scans of these for cross-referencing should the OCR I used missed a few things! Go to: http://ohtori.nu/resources for those and more!

 

Utena Tenjou [Kawakami Tomoko]
天上ウテナ役
[川上とも子]
一最終回のアフレコを終えて、この1年を振り返っ てみていかがですか。
川上
私の人生今日で終わりかな〜って感じで す。もお、精魂尽き果てたぞと。もお、なんか 感動でした。はい。

一最終回の終わり方にっいてはどう思いました?
川上
結局『少女革命ウテナ』という作品で、 ウテナが革命したものっていうのは、アンシー だったのかなって思うんです。アンシーの心が 動かされて、人間らしさを取り戻していったと いうか、周囲の人もみんなも変わ0ましたよね。 ウテナが頑張ってきたことで、変わっていった のは周りの人の心なんだなあ。それで暁生さん だけは変われなかったというか。お話の構造的 には暁生さんがいちばん可哀想だと思うんです。 暁生さん.はなんていうのか 大人なんです よ。もう青春が終わっちゃってるっていうか、 そういう感じなんですね。そこがウテナと暁生 さんの違いだと思うんです。

一シリーズを通して『ウテナ』という作品にどん な印象を。
川上
私にとっては、主人公のウテナと一緒に命を燃やして頑張った作品ですね。今までやってきたいろんな作品も勿論、頑張ってきたんで すが、自分がお話の中心になるっていうのが初めてで、魂燃やしてやりましたっていう感じでしたから、この作品の終了とともに私の人生が 終わってしまうような感じがね(笑)。きっと見てくれている人も、一生懸命なウテナが好きだったと思うんですよ。こいつクサイなあと 思った人もいるかもしれないけれど、私はそう いうウテナが好きでした。彼女とつきあって,自分はなんて汚い人間だったんだろうなって考 えさせられたり、純粋な気持ちというものが絶 対に大切なものだという.ことを再確認したり,自分を見つめ直すことができた1年でした。

Anthy Himemiya [Fuchizaki Yuriko]
姫宮アンシー役
[渕崎ゆり子]
一最終回のアフレコを終えて、この1年を 振り返ってみていかがですか。
渕崎
最後はどうなるんだろう、どういう 終わり方をするんだろうって、ずっと気に なっていました。ハッピーエンドになるよ と幾原監督から伺っていたんですけれども、 でも、実際の最後を見たら「ああ、こ一き たか」と思いましたね。始まってから終わ るまで、どんどんどんどんどんどん奥が深 くなっていって、最後までどんでん返しが あるお話だったなという印象があります。 ちょっと大人の物語だとは思うんですけど も、子供さんにも奇妙な夢を(笑)与えて あげられる作品なのかなと思いました。私 は、このウテナワールドが好きだったんで、 終わってしまうのは残念なんですけども、 次の展開があるかな? という期待感を残 しながら終わったのが嬉しかったです。お 疲れ様でした。

Touga Kiryuu [Takehito Koyasu]
桐生冬芽役
[子安武人]
一最終回のアフレコを終えて、この1年を 振り返ってみていかがですか。
子安
僕、一番最初に、このキャラクター はいったいどこまでが地で、どこまでが自 分の考えで動いているのか分からない人間 だなって思ったんですけど その通り でした。ええ、自分の意志というよりも暁 生さんへの憧れで、暁生みたいになりたく て、姿形を真似しているみたいなところが ある。それで、あんなふうにプレイボーイ を気取っていたんでしょうね。結局、冬芽 も不器用なやつだったわけで、それに関し てはホッとする反面、う一ん、そうかあ、 やっぱり弱い人間だったのかと思いました。 僕も弱い人間なんですけども割と強がDな 方なんで、冬芽にも強がりを通してほし かったというか、あまり弱いところを見せ ないでほしかったという気持ちが若干ある んですよね。

一演技に関しては。
子安
僕はカッコイイ役とか二枚目の役と かは多いんですけども、冬芽のようなプレ イボーイで女の子を手玉にとるような役は 実はやったことがなくて、新鮮でしたね。 語尾に「なんとかだぜ」って「ぜ」がつい たり、一人称が「オレ」のキャラクターを 演じたことは一度もなかったんですよ。だ から、ドキドキしましたね。楽しかったで す、そういう意味では。

Kyouichi Saionji [Kusao Takeshi]
西園寺莢一役
[草尾毅]
一最終回のアフレコを終えて、この1年を 振り返ってみていかがですか。
草尾
1話ごとに、お話の中にいろんな謎 掛けみたいなものがあって、それが最終回 であかされていくという、そういったシリーズ ものならではの作り方が印象的でしたね。

一演じられた役に関しては。
草尾
もうちょっと出番があってくれると 嬉しかったですけどね(笑)。ただ西園寺 君も途中で冬芽に裏切られたりとか、いろ んなドラマがあって、パターン通りの二枚 目ではなくて、その内面には色々なことが あって、演じていてとても楽しいキヤラク 夕一でした。

一何か印象的だったことは。
草尾
やっぱり第1話!あの時に颯爽と登 場してきたカツコイイ彼は、その後、どこ へいっちやったんだろう(笑)。その辺の 落差みたいなものがね、うまく、見ている 方々に伝わっていれば嬉しいですね。それ から僕の芝居から「もうちょっと、作品に 出たい」という西園寺の気持ちを、見てい る方々が感じとってくれると嬉しいな。

一演技にそういう想いをこめたんですね。
草尾
ええ、それで「ああ、もうちょっと 西園寺の活躍がみたい」って思っていただ ければ、とても嬉しいですね。

Juri Arisugawa [Mitsuishi Kotono]
有栖川樹璃役
[三石琴乃]
一最終回のアフレコを終えて、この1年を振 り返ってみていかがですか。
三石
『ウテナ』の世界は、私のような一 般庶民からすると王宮の中の出来事という 感じがします(笑)。「こんな学園どこにあ るんだい」って思うぐらい素敵な世界でし たね。ただ、何が起こっているのかはよく 分からないことが多かったです(笑)。ド ラマやセリフで全部を説明しているわけ じやないので、ある意味不親切でもあるけ ど、それはこちらに託された部分でもある のかなと思いつつ、いつか分かったときに 「なるほど•••。」となればいい、結論を急 ぐ必要はないんだろうって思っています。

一樹璃に関しては。
三石
「これでいいんですか、監督?」と、 毎回、不安を感じながらも、自分にとって の新境地を開拓しようという気持ちで頑張 りました。

一手応えはどうでしたか。
三石
手応えはですね。お当番の回(樹璃 が主役の回)は、かなりいい手応えでした ね。あの時は、彼女を理解できたような気 がしたし樹璃は普段、抑えた芝居が多かっ た分だけ、出るときにはぶわ一っとエネル ギーが出るんだなあって思いました(笑)。

Miki Kaoru [Hisakawa Aya]
薫幹役
[久川綾]
一最終回のアフレコを終えて、この1年を 振り返ってみていかがですか。
久川
長いようで短かったなっていうのが 正直な気持ちです。TVの前で見ている 方々が、作り手側の作戦に乗せられて、手 のひらの上でコロコロコロコロと転がされ ていたと思うんですけど、演じている私も 最後まで結末が分からなかったので、やっ ばり、作り手側に転がされましたね。

一何か印象に残ったことはありましたか。
久川
笑いのとり方が非常に独特で面白 かったのが印象的でしたね。七実ちゃんの 回が必ずお笑いの話だったでしょ。あれが おかしくて、毎回毎回笑わせていただきま した。幹に関しては物語の中で、可もなく 不可もなく成長できたと思います。自分と しても役柄としても確立できたかな、あん ま自信ないけど(笑)。

一グーでしたよ。
久川
いえ、とんでもない。初めての男の 子役のレギュラーだったんで、ドキドキ だったんですよ。終わって すごく ホツとしました(笑)。これから自分の芸 歴書の代表作の欄に幹と書けることがすご く嬉しいです。ありがとうございました。

Nanami Kiryuu [Shiratori Yuri]
桐生七実役
[白鳥由里]
一最終回のアフレコを終えて、この1年を 振り返ってみていかがですか。
白鳥
全体を通して、各キャラクターたち が自分の殼をいかに破っていくかというの がテーマだったと思うんですけども、七実 もちゃんと成長して、自分を革命できたの ではないかと思っているのですが。

一ユニークなキャラクターでしたが。
白鳥
こういった役をやらせていたたいた のは初めてだったので、始まった頃は、私 がこのキャラク夕ーのおもしろさを100% 生かしきれるかなって思ってたんです。終 わって振り返ってみると、楽しくやれたし、 私なりの七実像というのが作れたんじゃな いかと思います。


Akio Ohtori [Jurota Kosugi]
鳳暁生役
[小杉十郎太]
世界の果てを見せてあげよぅ。 君にもね。
一最終回のアフレコを終えて、この1年を 振り返ってみていかがですか。
小杉
僕は途中から参加したんですが、ホ ントに摩訶不思議な番組で、摩訶不思議な 役で、どういう風になっていくのかという のも全然分からなかったんです。実際、今 日の最終回でも「おお、こういう風になっ たわけ」と、やっている僕も全然展開が予 想できなくて、そういった意味ではどう なっていくのかが、すごく楽しみでしたね。 ええ。

一最終回の終わり方についてはどう思いま したか。川上さんは暁生が大人だったからああ いうかたちで終わったのではと言ってましたが。
小杉
今日、革命できなかったわけですけ ど、鳳学園に暁生はまだいるわけなんで、 また、薔薇の花嫁が現れて、またウテナみ たいな、この子なら革命できるんじゃない かっていう子が現れたりとかそういうこと はあるかもしれませんよね(笑)。シリー ズは終わったんだけど、この先、暁生はど うしていくんだろうってことには興味あり ますね。

一暁生についてどうお考えでしたか?
小杉
摩訶不思議な人ですよね。何考えて いるのかよく分からなかったですしね。最 初の頃は本当につかめなかったけれど、ま あ、だんだんやっていくうちに、僕なりに つかめてきました。

一暁生をどういう人物だと考えていらした んですか。
小杉
まあ、わがままな人ですよね。




Utena and Tomoko Kawakami
[ウテナと川上とも子]
とも子の母 川上賤子 [Tomoko Kawakami's mother: Seiko Kawakami]
幾原監督に見出されて「天上ウテナ」の大 役を頂いたことを倫子は凄く喜び、同時に悩 んで、いました。声優として少しずつ役が頂け るようになって、高校時代から学んで来た「演 じる」ということが、たった一声でもその作 品に影響を与えることを実体験として深く理 解し始めていたからです。また、大学時代の 恩師•蜷川幸雄先生から「私は貴女が声優と してやって行くのは反対です。もったいな過 ぎる。」と手紙を頂いていた事もあって女優 か声優か自分自身を模索していた時で、した。

ウテナの作品はそれ迄の子供向けアニメの 内容とは異質の作品で、、演じるのが難しい主 役でした。また、幾原監督はビジュアル的に も美男子で思考の面でも自己をしっかりと確 立していられる方でしたから•••。ウテナを どういう風に表現したら良いか、背景思想な どについて勉強し到達した結論は「声の演技」 という表現法でした。傍らで見ていても真剣 勝負で立ち向かっているように見えました。

作品がアニメとなって放映されてから少し ずつ自信がつき、その作品に関わった監督は じめ共演者の方々との交遊が増して来まし た。突然の病に侵され2年11か月の闘病の 後に亡くなった事は口惜しく残念でたま•りま せん。病室に幾原監督とさいとうちほ先生が 一緒に見舞いにいらした時の倫子の喜び方は 大変なもので「早く快くなってまた一緒に仕 事がしたい!!」と言っておりました。

平成24年3月3日に声優アワード特別賞 を受賞した際、倫子の代理で出席しました。 壇上でトロフィーを頂いた時「何か一言」と 言われ、「闘病と没後で3年近く経って倫子 は過去の人ですのにこの様な賞を頂いて心か ら御礼申し上げます。本来なら本人が礼を述 ベるべきですのに母親が言うなんて残念で す。」と言うと、司会の長谷川アナウンサー に「とも子さんは過去の人で、はありません。 アニメのキャラクターに声を吹き込んで永遠 の命を与えるのですから川上とも子さんは永 遠の存在で'すよ」とおっしゃって頂きました。

闘病中も没後もファンレターを沢山いただ きました。その文面には必ず「とも子さんの 声に喜びと希望と勇気と慰めを貰っていま す」と書いてあります。とも子のこの世の年 月は短かったけれど精一杯生き、その声は皆 様の中に存在しているのだと信じています。

- とも子の母 川上賤子



川上とも子は、誰よりも少女革命ウテナだ。
今も輝いている。


- 幾原邦彦




Scanned and transcribed by Giovanna for Empty Movement.